『LIFE SCIENCE 長生きせざるをえない時代の生命科学講義』(吉森保著、日経BP、2020年)が届いた。去年5刷出版で、まだ絶版になってなかった。内容は生命化学、といっても専門家のためのものではなく、科学的に細胞を知るというものだ。「オートファジー」という、自らの細胞で自らを再生していくという、細胞の重要な働きについて書かれている。
ところで、このような良書は、時として早期に絶版になることが多いように思われる。良書だからこそ、簡単には絶版などないと思われる本が、5年も経たないうちに絶版になり、古書店にも出てこない。
『発酵食の歴史』(原書房、2019年2月)が欲しいのだが、既に絶版になってて、古書店にもまだ出てない。あらゆる大手の書店や古書店にも問い合わせたが、どこにも無かった。Amazonで古書として数冊、倍以上の価格で出ていた。内容を確認してからと思ったが、残念ながら図書館にも置いてない。

ずいぶん前に、これ面白い本だよ、と娘が持ってきた。『太らない、病気にならない、おいしいダイエット』(光文社、2003年)、2冊購入して、一部持ってきた。ダイエットとあるけど、栄養学の考え方で、的を得て挑戦的な内容なので、日本の栄養学では認めない人も多いかも、もしかしたら続刷は出ないかもしれない。そう言ってたが、先程調べたら、本当に2版も出ずに絶版になってた。古書店で価格は倍くらい。
挑戦的で、内容の素晴らしい本は、何故か絶版になってしまう。多少の批判的書き方であっても、世に出すべきだ。同じ頃に出て、同じような書名の『発酵食品の歴史』(原書房)は現在も購入できる。

内容が素晴らしく、調理に関しては最高と思えるのが『上田フサのおそうざい手ほどき』(女子栄養大学出版部、昭和56年刊)。これはいまだに購入可能になってる。栄養士や調理師を目指す学生には、離せない本だろう。単なるレシピ本と違い、味付けなどが理論的に分かりやすく書かれてる。新しいレシピを考えたり、残りの食材から作る場合にも、応用が効く内容になってる。自分のような独居老人でも、新しいレシピの考案にも、この1冊を理解できれば事足りる。女子栄養大学の副教材に使われてるのだろうか、いつまでも販売して欲しい。
コメントを残す