3月8日10時に県立心臓血管センターに入院、翌9日にステントを入れ、10日は安静、11日の退院となった。ステント治療は医師の技術は難しいのだろうが、患者にとっては特に痛みも無く、意識もハッキリとしていて、苦痛は無い。病院はコロナの影響で面会禁止のため、必要な物などは家族の者が階のナースセンターに預けることになる。10時の入院について、入院前の説明に家族の人が来るようにとのことだったが、それぞれ忙しいというと、特にその必要も無かったようだ。緊急時には電話連絡をするので、必ず出られるようにとのことだった。
3.5mmを2本入れて、急に若返ってしまったようだ。長く続いてた息苦しさも、時々起きてた息切れや胸の圧迫感も無くなった。医師の技量は必要なようだが、患者としては楽すぎて、逆にこれで良いのだろうかと思えてしまう。横幅の狭いベッドの上で寝てるだけなのだから。とはいえ、実は狭心症の冠動脈狭窄の闘いはこれからのようだ。狭窄はステントで拡げられたが、狭窄の他に、糖尿病と慢性腎臓病が見つかり、再狭窄の可能性もある。糖尿病と慢性腎臓病は再狭窄を起こしやすく、治りにくいというよりも、ある程度進行してしまうと、完治は難しくなるらしい。進行に応じて薬物療法を行うのだが、進行を止めて再狭窄の危険も無くすためには、運動療法と食事療法が大事になる。

3月8日入院
10時に受付をして入院する。入院後はすぐに点滴。慢性腎臓病なので、水分を入れて腎臓の働きを良くするとか。分からないが、これを始めると半日後からはトイレが近くなり、面倒になる。
入院前の医師の説明では、今回の2ヶ所のステント治療だが、治療中に血管壁を測り、薄いようなら1ヶ所をステント、先の方はバルーンで拡げるだけにすると言うことだった。バルーンは以外と早く元に戻ると聞いていたので、少し心配になった。
前回の検査入院と違い、今回は治療中の人や開胸手術後の人達が多い。部屋の先輩の話では、この階は重症者用だという。もちろん看護士は否定をしてるが。前回の検査や退院前の人達と、看護士の人達に比べ、この階では少し緊張感が感じられた。
何度も入院してるという人は、かなり饒舌で絶えず話しかけてきて少し煩わしかった。時々聞こえる話では、かなり深刻な手術で1ヶ月間は入院になりそうだという。母親と二人で暮らし、母親は少し認知症で1ヶ月間入院させてきたという。いわゆる親子間の老老介護で、さぞ大変だろう。入院してると様々な人を見られる。
75歳とかの人も開胸手術後で、家族の面会は禁止のため、昼間の介護もできず、ほとんど看護士が行っていた。ある程度リハビリも始めないと、本当に寝たきりになると言われていたが、痛みなどから動こうとしないようだ。高齢になっての大手術というものは大変なことだ。
3月9日、ステント治療
午後2回目ということで、1時半から始まり3時に終了した。
後で説明をされたことだが、血管壁は大丈夫で、それよりも血管内エコーで、予定箇所周辺に多くのプラークが見つかり、先の方まで全体にステント治療をしたそうだ。元心臓血管センターに勤務し、今は大学病院勤務をしてる先生に聞いたところ、素晴らしいとのことだった。危険箇所を発見してそこを治療する判断は、素晴らしいそうだ。昔と違い、現在の県立心臓血管センターは、全国から優秀な心臓外科医が集まり、常に研究治療してるので、技量も上がっているそうだ。
ステント治療の時間は1時間程度らしいのだが、1時間半もかかったのは各所の検査をしながらの治療で、時間も掛かったのだろう。患者としては寝てるだけなので楽だが、途中で小便が出たくなった。点滴も効いていて、だいぶ溜まっていたようだ。溲瓶も用意されていたが、絶対にしたくなかったのに、ダメだった。
このステント治療だが、まずはカテーテル検査と同じように手首に麻酔を掛ける。カテーテル用の針を入れ、何か薬を最初に入れるのだが、これが熱く感じる。針周辺と親指あたりまで、かなり熱い感じがする。数十秒でそれは消え、後は何も感じない。カテーテルを入れても、血管内エコーをしてても、患者としては何も感じていない。おしっこが出そう、鼻の穴の中がかゆい、そういう苦しさだけだ。
治療が終わり車椅子に戻るが、ふらつきも何も起こらない。一応は、規則としてベッドと治療室のベッドの間は、車椅子移動になる。
治療後の担当医からの説明を病室で受ける。画像と共に説明を受けたが、通しでステントを入れてあり、分岐してた血管もキレイに太く血液が流れている。人間の体なんて、機械と同じだと感じたのは、病室に戻る途中ですでに息苦しさが消えていた。血流が戻ったのだから当然かもしれないが、あの息苦しさと圧迫感が無くなると、なぜ今ここに入院してるのか不思議に思えてくる。
3月10日 休養
一応、術後の様子見ということだが、手首の痛みも無く、血液サラサラの薬を飲み続けていたのに、出血はほとんど無かった。ステント治療が終わると点滴も外され、全く行動も自由になった。点滴用にチューブは採血と緊急時用にと残しておくようだ。
看護士さんから心臓リハビリテーションの参加の誘いを受けて、午後に見学に行った。入院中や自宅でも苦しさから運動不足になり、筋力が落ちてる人が多いらしい。筋力不足を補い、また再狭窄防止のためにも、運動療法と食事療法は大切で、保険適応でリハビリ中に食事療法や栄養指導も受けられるそうだ。
通いに1時間近く掛かり大変だが、落ち着いたら受けたい。足の筋力が急激に落ちてきて、ふらつきやつまずきも増えてきた。治療レベルの糖尿病や慢性腎臓病の食事療法もある。受けたい。
3月11日 退院
10時に退院手続き。その前に点滴用のチューブを外し、退院の片付けをする。
メインのステント治療が終わると、何も無い。1日1,800kcal、塩分量4g、という減塩食を楽しむだけ。減塩食を食べ続けたお陰で、味の感覚が分かってきた。今後の調理にも活かしたい。塩や醤油を使わない調理法を考えよう。
退院した後が本当の闘いになる。糖尿病も慢性腎臓病も完治することは無い。こらからが本格的な自分自身での治療となる。血液サラサラなどの投薬治療も、一生続けるようだ。
コメントを残す