新型コロナウイルス(COVID-19)の、今月初頭(2020年5月2日)の感染者数は、全世界確認数で335万人、死亡者23.9万人、回復者106万人となってる。訳の分からないカタカナ言葉もはやり始め、パンデミック(世界的大流行)・ロックダウン(都市封鎖)・クラスター(感染者集団)・メガクラスター(大規模感染者集団)・オーバーシュート(爆発的患者急増)とうとう。地方に住むせいか、このカタカナ語の使用は現実世界と違う世界のように感じた。
そして感染者数が増えると共に、新たな生活様式が求められてきてる。Afterコロナ・Withコロナの世界などと、まるでSFの世界だ。3密(密閉・密集・密接)の防止とマスク使用、ソーシャルディスタンス(社会的距離、だって・・・)。感染防止には近付かないことが大切だが、武漢発の新型コロナウイルス、武漢肺炎の恐怖は全世界を多い、ソーシャルディスタンスどころか、国家間の亀裂さえも生じてきてる。その様相はまるで旧約聖書の中の「バベルの塔」を思い出す。

イタリアのベネチアでの、感染についての特番があった。2月15日に中国人の感染者3名の発症を確認した。そのわずか6日後の3月21日には、感染者数20・死亡者数1名を確認した。更に翌日22日には感染者数77名・死亡者数2名になり、翌日からのカーニバルは中止になった。まさに世界三大カーニバルの会場はメガクラスターの発生となり、ロックダウン(都市封鎖)という、この華やかな都市において全く人通りは消えた。
ベネチアだけでは無く、発生源の武漢は76日間に亘って軍により強力な都市封鎖が実行された。武漢やベネチアだけではなく、多くの国や都市でのロックダウンと経済活動がストップした。
その中において、日本に寄港した大型クルーズ船内での、爆発的患者数の増加は日本人も脅かせることになった。この時とばかり国会においても野党各派は政府の攻撃を行ったが、現在まで感染拡大を防ぎ、良い結果だと思われる。他国のような一党独裁政権でもなく、強権的な施策も行われなかった。日本の場合このような自体になっても、残念なことに国民の生命財産を守るといっても、各国のような強力な施策は行うことが法的に出来ない事も分かってきた。
この状況の中で、発生源である中国は各国の力が感染症対策に追われていることを利用し、南沙諸島の領有権を軍事力で示してきた。日本の尖閣諸島にも領海侵犯を繰り返し、更には領有権の主張もしてきた。アメリカのこの周辺警備に就いていた、原子力空母「セオドア・ルーズベルト」内にて集団感染が発生しグァムに停泊した。その隙を突いて中国海軍による海上進出を行い、アジアにおける海上覇権を狙い、太平洋への進出も行ってきてる。
武漢ウイルス、武漢肺炎、新型コロナウイルス、この発生をWHOを通じて世界に警告することを遅らせ、世界中の防護服やマスクを買いあさり、自国優先の感染対策を行った。日本のマスク不足も、多くに自治体でマスクや防護服を無償で援助した結果だ。マスク不足になり、日本の技術と資本で築いた中国工場で生産しても、国防のために不出禁止になり、中国はそれらを支援という形でEU諸国やアフリカに送り、自国の「一帯一路」に利用しようとした。
現在もなお有益な治療法も治療薬も、予防のためのワクチンさえ出来ていない。この中国の海洋進出と南沙諸島の領有権問題などを通して、世界中に不信感が生まれてきた。
感染予防のためのソーシャルディスタンスは人と人との間を広げ、中国とWHOの新型コロナを政治的に利用する姿勢に、世界対中国の間が拡がってきてるように思われる。如何なる手法を用いようと、一国だけが勝ち抜けることは今の世界では難しいだろう。今は中国だけが感染から抜け出たようでも、第2波が起こりつつある。中国が経済で抜きん出ても、世界の工場としてのそれであって、一国国内だけでの経済成長は望めない。それは何処の国においても同じ事だと思う。
中国発の全世界を包み込んだ新型コロナは、そのワクチンが開発されようが、治療薬が開発されようが、深く対中共への不信感が生まれた。コロナウイルスは無くならないだろう。いくらでも変異を繰り返し、今のインフルエンザのように、毎年のように大きくか小さくかは分からないが繰り返すだろう。
現在の大きな経済の停滞は、仮に長く続くことになれば、より大きな問題が起きると思う。世界中に弘まった不信感は、同時に各種感染症対策の経済効果の競争にもなり、違う形を交えての経済競争・経済戦争にも繋がってくる。本来ならば人類の存亡に係わる研究も、互いの不信感から連携が取りにくくなる。既に開発の情報を盗もうとの動きも出てきて、互いの攻撃も始まっている。
この状況を見るとき、まるで「バブルの塔」の崩壊後を想起させる。互いに力を合わせて神にも近づこうと大きく高い塔を築き始めたが、神によりその塔が崩されて、それぞれの言葉が通じなくなったという。世界中の民族に固有の言葉生まれ、通じなくなり、意思の疎通が行われなくなれば争いも起きてくるだろう。中国発の武漢肺炎は、この「バベルの塔」の破壊のように思われてならない。
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