通風ー10|最後に・・・

通風に関しての痛みの記録は、平成16年に発症したときの記録です。医師の治療方針と、こちらの意思の疎通が不充分であったことで、痛風の、あの恐ろしい痛みが1年間も続いてしまいました。その日記を簡単にまとめてHPに載せたものを、今回はこのWordpressのブログに載せたものです。大して面白くも無い記事であり、ブログの体裁を整えるために一応記載した程度なので、まさか大勢の方の目に止まるとは思いませんでした。毎日多くの方が、実は書きたくて書いてた他の記事では無く、「痛風」だけが検索され読まれていたことに驚きました。

初めての発症から15年が経ち、痛みは1年間も続きましたが、痛みが消えてからは痛風の再発は起きていません。痛みが消えると、再び暴飲暴食が始まり、幾つもの精神的なストレスもあり、相変わらずのおデブ体型ですが、再発はありません。

自らも「痛風」患者であった、ある老医師の話を聞き、患部が疼き始めると、その医師のアドバイスを思い出しては実践してきたことがあります。医学的に正しいのか、現在の知識と比べて間違いは無いのか分かりませんが、この「痛風の記録」の最後として、現在まで再発を免れたことを書いておきます。

「痛風の記録」を書いたわけ

平成16年(2004年)の9月に通風を発症して、当時ブログを書いていたので、HPの作成練習に記事として最も実感を伴って書ける事となので「通風の記録」として書きました。去年そのHPを閉鎖しました。老後の気分転換と認知症予防に、WordPressで新たにHPを作り始めました。当初はWordPressテーマ「ストーク」をインストールして、「温泉」と御朱印収集の予定でしたが、記事を書くよりも外観の変更の方が面白くなり、先ずは既存のデータを載せました。

キータン
先輩ニャンコのミー子さんに聞いたけど、足首の方まで痛みが広がり、右足の親指の付け根が大きく腫れていたそうだね。ミー子さんも心配してたよ。あれほどの痛みがあるのに、ちゃんとお仕事もして、早朝からトラックの運転をして納品に行ってたって話してたよ。
恕衛門
あの頃は会社の負債金額も大きくて、痛みと熱いような感覚を我慢して、何とか続けてた。今から思えば、良く出来たと思うよ。靴も履けないくらい腫れていたのにね。

もう15年も経つとほとんど思い出せなくて、当時のデータをそのまま載せました。赤く腫れた足や、痛みの部分の写真なども無くしてしまい、残念です。画像データの消失は説得力に欠けますね。

老医師との出会い

痛風を発症して半年くらい経ってからだと思います、ある老医師との出会いは。

M整形外科に対する不信感から、チョット他の内科医院を受診しました。数回通った後、初めて大先生と呼ばれてる先代医師の受診を受けました。この先生は長期間にわたり、独自に癌の研究もしていたそうで、実は先生自身が若い頃から痛風患者でもあったので、痛風に関しても相当量の勉強をされていたそうです。

毎日自分専用の診察室に閉じこもり、勉強を続けておられ、日常の診療は若先生(若くはなかったけど)に任せて、長期間診察をしてた昔の患者さんだけを、週1日だけ自分専用の診察室兼書斎の様な部屋で診察をされていました。古くからの患者さんにとって、大先生は病状や家庭環境など、全てにわたって相談できる神様のような存在だったように感じました。

たまたまその時には半年も経っているのに、痛風の痛みが全く消えていないと言うことを看護師から聞いたらしく、若先生に許可を受けて大先生に招かれて受診しました。

先生は診察の実務を退いてから、独自に各種の資料を集めて、癌治療や癌患者のケアなどを勉強されていました。先生の診察室は、10畳分くらいの広さにもかかわらず、三方の壁には全面に本棚が設えられており膨大な量の医学関係の和洋書が並び、それでは足らずに幾つかの机の上にも積み上げられてありメインの大きな机には数冊の本やプリントされた膨大な紙が乱雑に積み上がっていました。見たとたんに研究者とはこういうモノなのだろうと感じたものです。

痛風には薬は使うな・・・

最初は看護師が付いていたのですが、先生とのお話が長くなる様子を見て本来の業務(若先生の診察室)に戻りました。

実は、先生は若いときからの「痛風持ち」だということでした。痛風に関しての勉強もかなりされたそうですが、結論として「痛風には薬は要らん」というだったそうです。しかも目前の患者さんの中に癌で苦しむ方が来られて、痛風の研究よりも、癌の研究や緩和ケアについての勉強に入ったそうです。私が半年も経つのに、痛風の痛みが消えないと言うことに、相当の興味を抱いたそうで、特別に呼ばれたものです。

ここから先は、痛みとの戦いの中で聞いていたので不正確です。あくまでも参考として、こういう事もあると言うことで・・・

痛風になるには幾つかの要因があるそうです。食品に気をつけろと言うが、実際には自分自身の体内で作られるプリン体の方が桁違いに多いそうです。細胞壁が壊されるときに・・・、とにかく自分自身の体内で生産されるプリン体が増えて、尿酸値が上がるそうです。

プリン体の生産や取り込み量が多くても、排泄されれば問題は無いのですが、充分に排泄されない人も居るそうです。通常の食品摂取でも、この排泄が困難な人は尿酸値が上がり、痛風に繋がるようです。そしてその両方を兼ね備えた人(?)、というのかな。

発症時は痛みを抑える・・・ただひたすらに我慢

治療の最重要点は、先ずは痛みを抑えること。早い鎮痛効果を狙った痛み止めなどもあるが、発症時は治療法などなく、患部の熱を下げてただただ痛みの去るのを我慢するだけだそうです。通常は1回の発症でせいぜい1週間もあれば痛みは消えるので、その後に尿酸値を下げるための治療に入るそうです。痛みは長くても2週間は続かないとおっしゃり、半年も続いてると聞いたので興味を持ったそうです。M整形外科の治療方針は間違いで、痛みが消えないのに急激に尿酸値を下げる治療を行ったので、尿酸血症が関節に入ったとか(?)。そして総合病院での最初の診察時に、痛風に関しての情報を患者さんに話すべきだったともおっしゃっていました。なぜ聞かなかったのか、と言われても、こちらの顔も見ずに「痛風です」で終わらせるような医師に信頼感など出来ませんよ。

消炎鎮痛剤も続けて飲まなければならないので、出来ることなら嵐が過ぎるまで我慢とか。先生は自作の湿布薬を貼って、痛みの去るのを待ったそうです。

湿布薬
民間療法の中にも幾つかの作り方があります。最も簡単な方法は①ショウガをすって小麦粉を練る。②酢で小麦粉を練る。③枇杷の葉をつぶして、小麦粉を練る。それぞれ消炎効果の有る自然のもので、小麦粉で固めに練ってガーゼに塗り、患部に貼り付けます。

痛みさえ消えれば、もう通常の生活に戻れる。

痛風の薬は飲まない方が良い

痛風も繰り返すと、何となく発症することが分かってくるそうです。確かに幹部に疼き感が出ます。このときに発症予防のための、事前に薬を処方されるようです。

痛風に関する薬は、充分に専門の医師の診断を仰ぎながら状況を診て処方されることが大事だそうです。当時、あの痛みの激しさから幾つかの強力な鎮痛剤や、痛風の薬を処方されてそれをストックしておき、自分なりに勉強してそれを飲んでいました。それを聞いて先生は、基本的に薬は飲まない方が良いとおっしゃいました。癌の研究をされていただけに、癌の発症を高めと話されていました。

先生は若い頃から何度も発症を繰り返し、あの痛みに何度も苦しめられていたそうです。そして得た結論は、発症の前には常に同じような状況が起きる、と言うことだそうです。

実は、現在までの15年間に一度も再発がないのは、この「発症の前には常に同じような状況が起きてる」と言うことを守ってきたからです。尿酸値が上がらなくても、疼きを感じて尿酸値を下げる痛風薬を飲むと、時には尿酸結晶が関節の間に入り再発を起こすそうです。

痛風の原因はプリン体が増えて尿酸値が上がり、尿酸結晶が痛みを引き起こすと言うことのようです。でもその原因として、食品であったり自身での生産や、日常のストレス等も複合的にあるそうです。そして個人個人に発症時の特徴があるそうです。もちろん、一つではありません。

例えばある食品を食べ続けると患部が疼くとか、ストレスが続くと発症前のような熱感が感じられるようになるとか、ある状況になるとズクズクし始めるとか、一度痛風を経験された方ならそのような感覚は分かると思います。

1年間続いたあの激痛は、相当な恐怖感となってなかなか消えません。少しでも疼き始めると、数日間に何を食べたのか何があったのかを考えます。そして食事を変えたり気分転換を図るようにします。

最後に

再度、誤解のないように書きます。

現在の掛かり付け医は、基本的に薬の処方はしないようです。通常の高血圧の薬くらいです。それでも痛風の再発は起きていません。時々血液検査をしてますが、6.5位を上下してます。そのくらい低くても、時には疼くことや熱感もあります。直ぐに食事内容を変え、気分転換を図ります。その結果でしょうか、その後は痛みの発症は全く起きていません。

非常に詳しく痛風に関しての知識と、発症機序に関して教えて下さった大先生に感謝してます。あれほどの実践的な、研究者でもあった先生が「痛風」に関して何も書き残されなかったのが残念です。癌に関しては幾つも発表されていたようですが。

同じ病の発症ではあっても、個人の特性のように発症原因はそれぞれ違う。本人が注意をしてれば、発症時の状況・原因は自分自身が分かる。薬にばかり頼らずに、自分自身で何に注意すべきか必ず分かるはず。

この言葉を信じて、通風だけではなくあらゆる病気にも応用してきました。腰痛・変形性膝関節炎などの整形外科的なことにも、不整脈や脈の飛びやという持病にも、ストレスや高血圧にも、高血圧だけは処方された薬を服用してますが、今まで大病無く来られました。

6年前に妻を喪い、ショックで半年間も寝たきりになったこともありました。急に脈が感じられなくなり、心臓血管センターであらゆる精密検査を受けたこともありました。その度に大先生の話を思い出して乗り越えました。

今は「温泉ソムリエ」を切っ掛けにして、様々な「温泉」に関しての講習会や研究会に出席して、自分なりに「温泉」を学ぶことを趣味しています。来年からは70歳で完全リタイアですから、独身生活を大いに楽しみたいと思っています。「一病息災」という昔からの言葉があります。私の場合「痛風」の、あの激しい痛みが1年間も続きました。自営の多額の借財返済も重なり、その苦しみを乗り越えられたのも、今思えばあの時の「激痛」だったのかもしれません。

まさに一病息災です。そして、老先生に感謝です。

通風-1|発症前はストレスと成人病だらけ
 痛風-2|発症3日前からの違和感という前兆
   痛風-3|発症の激痛
 痛風-4|発症から1週間の激痛
 痛風-5|激痛はいつまでも・・・泣けてくる
 通風-6|まだまだ続く痛風の痛み
 痛風ー7|いつまで続く痛風の痛み
 痛風-8|1年間が過ぎて反省する事
 痛風-9|痛風に対する知識も必要
 通風ー10|最後に・・・

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