猫の病気|ストレスによる皮膚炎

猫が病気になった。普通の病気ならば、獣医さんに診てもらえば直ぐに治っていたのに、今回は少し厄介な病気になったらしい。

ストレス性の皮膚炎で、くすりを飲ませてはいるが、相当な長期間を要するか、あるいは治らないかもしれないとまで言われてしまった。ストレスで体の一部を舐めて脱毛し、いわゆるハゲてしまった。ハゲるだけなら良いのだが、その部分を舐めすぎて炎症を起こしたらしい。皮膚表面の検査をしても、特に異状は無いという。

最初の発症は梅ヶ島温泉での日本温泉地域学会から帰ったとき、妙に背中を舐めていたので分かった。直ぐに動物病院に行き、検査を受けたが、皮膚に異状は無く炎症のみで、ストレスによる脱毛とその部分を気にして舐めすぎるとの事。

処方として最初は炎症部分の荒れが酷かったので、抗生剤と消炎剤だったが、現在は消炎剤のみを少し与えてる。抗生物質を続けてると、次の病気の時に効かなくなるそうだ。舐めるという行為を止めさせられないので、気分を変える以外に無いらしい。他の事に気を向けようとしても、年寄り猫は難しい。

猫とジイちゃんの暮らしになって、今年の4月に七回忌をしたのだから、もう6年も経つ。コイツとはそれほど仲が良かったわけでも無い。妻の入院中など、5日分くらいの餌を置いて、個室に簡易ベッドを置いて泊まったものだ。帰ってきても寄るわけでもないし、餌を与えておけば勝手に家から出たり中に入ったりしていた。猫は犬とは違って飼いやすいと思ったものだが。

妻の肺癌から全身に転移して発見され、10ヶ月間の闘病生活に付き合い、片時も離れない時間の中で、初めて恋をしたのかもしれない。結婚当初から実家の事ばかりに係わり、夫婦仲は決して良かったわけでも無い。自営を手伝う事も全く無かった。

そんな妻が亡くなり、初めて本当の拠り所を失った思いに、半年間も寝込んでしまった。妹や娘がそれぞれ1時間近くも離れた所に住んでいるのに、交互に食事を運んでくれ、話し相手になってくれた。それが更に負担に思えて今の職場を探して契約社員として働く事になった。

一人暮らしを強く実感したときに、横でいつも見ていてくれたのが、妻の遺したこの猫一匹だった。

東京で行われた「ほめ達!」検定を受講するために、3日間家を離れた。何と、今度はお腹の横を舐めてハゲになってきた。デブ猫なので背中を舐める事が苦しかったのか、横に変えたらしい。こちらもストレスとの診断を受けた。皮膚からは何も出ない炎症という。

食べるものや寝る所が確保できていても、猫といえども老いてくると、孤独になる不安はぬぐえない拭えないものらしい。共に老いたもの同士だが、たかが猫一匹でも、側にいてくれるだけで心和むものだ。

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