老神温泉の散歩 

泉質はアルカリ性単純泉。肌に優しい泉質で、「美人の湯」「傷治の湯」といわれている。50年以上も昔の思い出は、深い緑に囲まれた恐い様な秘境の出湯と、綿入れのドテラを羽織り、兵児帯で結んだ着物姿の、若い頃の父親の姿。老神温泉周辺図

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2008年6月21日
2009年6月19日更新

緑に包まれた秘境の温泉郷

老神温泉郷のポピー畑 温泉街は片品川に沿った、高い山に囲まれた狭い地域だ。嘗ては片品川を挟み、老神温泉と穴原温泉に分かれていたそうだ。いまは両方を合わせて20軒弱のホテルと旅館を合わせ、老神温泉と称している。片品渓谷を形作っているのは、その両側の高い山々が片品川近くまで迫っているからだ。それだけに、何処のホテルや旅館も皆深い緑に包まれて、片品渓谷を臨む様に建っている。

老神温泉郷の片品渓谷 老神温泉の印象は、片品渓谷周辺の狭い地域にまとまっているのだが、水上温泉を小さくした様に思えた。水上温泉と一口に言っても、その規模はかなり広いのだが、周囲の高い山に囲まれている、渓谷沿いという所が何となくそう言う印象を受けた。初めて水上温泉に行った時に「大利根館」に泊まったのだが、その時に受けた印象と近かった。もっとも、大利根館は水上温泉の中でも湯桧曽に近く、中心街とはかなり離れていたのだが。

老神温泉街:金龍園の前にて 老神温泉へは、都心からは関越自動車道沼田ICで降りれば、国道120号を18kmも走るだけで、さほど長い距離でもない。沼田市の落ち着いた街並みは直ぐに過ぎて、果物農家の畑が広がる。季節毎の果物狩りも楽しめるが、白沢村の「望郷の湯」や「初穂の湯」、少し左に下れば南郷村の「シャクナゲの湯」がある。立ち寄り湯を楽しみ、果物狩りを楽しみ、遊んだ後で老神温泉へ行くという道順も取れる。また近くには、群馬県の誇る名勝地、吹き割れの滝もある。老神温泉を訪ねたなら、吹き割れの滝は絶対に寄ってみたい所だ。

老神温泉郷周辺の豊かな自然と景観

 私の住む桐生市からは、足尾方面に進み、途中から左に山側に上り、根利の峠を抜けて南郷村に出て、右折して老神に入るルートがある。もう一つのルートは、南面道路から赤城山を登り頂上から北側に下って沼田市に出て、右に老神に行く道がある。根利の峠は山の中を通り、昔に比べトンネルも出来て安全な道になった。秋の紅葉の時期には山の景観の素晴らしいルートだ。また赤城越えは赤城の素晴らしさも味わえる道で、春には山菜採り、秋には紅葉の素晴らしい道だ。クマに出会う心配さえなければ、最も好きな所だ。

老神温泉街にある赤城神社 子供の頃、老神温泉というと大人の行く隠れ宿という印象が強く、30代の頃まで宿泊をする事はなかった。30年以上も前だが、老神温泉への一般的な道は、根利の峠越えで、眺望こそ最高だが、道幅が狭く舗装もされておらず、いわゆるヘヤピンカーブの連続という危険な道だった。それに比べれば伊香保は昔から有名で、たとえ未舗装だった南面道路でさえ快適なドライブが出来た。わざわざ山の中の狭い道を通り、深い山奥に何故行くのかが分からなかった。旦那衆やそれなりに成功していた社長といわれた人達が、当時としてはまだ一般的でなかった自家用車で、舗装も充分にされていない山奥に行くのだから、子供の印象はそれ程良いものではなかった。往事は群馬県内のある程度知られた温泉地の中では、四万温泉と並んで秘境の様な存在だった。それ程自然に包まれた、深い木々の緑に覆い被さられた温泉街だった。

老神温泉の元湯華亭 今は充分に舗装も行き届き、安全に行ける様になった。緑の山々や冬の雪景色を楽しむだけではなく、温泉街から片品川に降りる散策路も造られている。下に降りると、川の流れによって新鮮な空気の流れも感じ、清々しい気分になれる。ただし断崖に設置された急な階段なので、それなりに健脚さが要求されるが。春から秋にかけては温泉街の中心で朝市があり、各旅館やホテルでは果物狩りなどのサービスも行われている。季節にはスキー場への送迎などもある様だ。狭い地域に止まらず、老神を中心にした様々な催しや、各所へのアクセスの利便性に努めている。観光客の皆様に楽しい思い出をと、良く考えられた企画が多い。これも山奥故の、秘境的な温泉街故の努力なのかも知れない。

神話から始まる老神温泉の歴史

 老神温泉の歴史だが、これは古代の神話の世界にまで遡り、一体いつ頃から温泉地として開けてきたのかが良く分からない。日光のムカデと赤城の大蛇が戦い、ムカデの放った矢が大蛇の目に刺さり、ここ老神まで逃れてきた。大蛇は目に刺さった矢を地面に刺すと、底から温泉が湧き出てきて、温泉の効能で体力を回復したそうだ。追いかけてきたムカデを、今度は大蛇が優勢となり追い払ったそうだ。ムカデの神様を追い払ったので、「追い神」が「老神」になったと聞く。群馬の各地や、前橋市にも日本武尊の東征に拘わる伝説が多く残っている。古代大和朝廷(大蛇)と日光奥地に住む人達との戦いから来た伝説ではないか、との説まである。

吹き割れの滝 日光では、未だに神事として中禅寺湖畔の二荒山神社中宮祠では、「武射祭」という赤城山に向かって矢を射る神事が行われている。こちらの伝説では、日光側が大蛇で赤城がムカデという事になっているのだが。日光の神様が負けそうになったときに、弓の名人猿丸が矢を放って勝利した事になっている。その事から、あの弓で有名な那須与一はここで先勝祈願をして、源平の戦いに臨んだそうだ。赤城の神様も日光の神様も、共に自分が負けた事には成っていない様だ。

 近年温泉詐称問題が起きてから、何処も影響を受けたのだろうか、同じように観光客が減ってしまい、温泉街は昔と比べて閑散としている。山奥の秘湯老神温泉は、最近は忘れられてきた様に思えて残念だ。20軒にも満たない宿泊施設は、昔から全て本物の源泉を引いている。無色透明、無味無臭のアルカリ性単純泉では物足りなく思えるかも知れない。しかしこの自然の中、柔らかい優しい泉質の湯に浸かると、心身共にリラックスできる。隠れ宿の様な、秘湯の雰囲気もありながら、近代的な行き届いた設備の宿と、おとなしく人情のある人達の「おもてなし」、全国の人に分かってもらいたいものだ。


老神温泉の情報

老神温泉旅館組合

老神温泉のイベントや最新情報を調べられます。

沼田市ホームページ

老神温泉周辺の情報が得られます。特に沼田市の「季節の情報」は観光案内としても参考になります。

沼田市は、嘗ては上州北毛地帯の中心地であり、戦国時代には軍事的にも重要な地として激しい奪い合いが行われました。今は静かな沼田の城下街として、近代化や激しい開発には関係なく、昔の佇まいを残しています。

上州名物の焼きまんじゅうといえば、今は前橋や伊勢崎という東毛・西毛地区が有名ですが、沼田市が発祥と聞いた事があります。前橋などの酒まんじゅうの亜流と思えば、確かにそうとも思えてしまうのですが、群馬県人でないと、酒まんじゅうも焼きまんじゅうも良く分からないでしょうね。とくに、沼田市に多いという、甘いアンコ入りの焼きまんじゅうがあるので邪道だとか、入れる入れないが重要な問題ですが、他県の人にとってはバカバカしい論議でしょうね。ちなみに、何も入らないのが正しい焼きまんじゅうだと信じています。

群馬県川場村

川場村というと、都会客の人達にとっては単なる観光果樹園の村という印象かも知れません。確かに果樹農家が多く、近くの温泉街にとっては果物狩りのイベントを行うには都合の良い所に有ります。川場村は果物だけではなく、美味しい野菜も多く生産され、数量は少ないですが、実に美味しいお米が取れる所でも有ります。都会の、農村を知らない人でさえ、懐かしさを覚え郷愁に駆られるという、日本の原風景も残っています。また、余り知られていませんが、沢山の村営の立ち寄り温泉もあります。

老神温泉の宿検索

年末年始やGW・夏休みなど満室で予約が出来ない場合、ネットでの予約では開いてるようです。提携先用に空けてる様です。

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朝日ホテル


吟松亭あわしま


仙郷


伍楼閣


ホテル山口屋


亀鶴旅館


源泉かけ流しの宿 金龍園